保護者の方を対象に教育講演会を行いました
テーマは「足の指の機能と体の動きの関係」です。畿央大学大学院健康科学研究科教授、畿央大学健康学部理学療法学科教授であり、理学療法士でもある福本貴彦先生に講師を務めていただきました。福本先生には、当園で年に2回実施している園児のスポーツテストを行っていただいています。
また、現在園児たちに5本指ソックスを履いてもらい、体力の向上を目指す試みを実施しておりますが、そちらをサポートしていただいている岡本株式会社さんにもご同席していただきました。
講演では、はじめに筋力の重要性、さらに足指握力と身体との密接な関係について教えていただきました。また、1999年以降それまでの体力測定に替わって始まった「新体力テスト(スポーツテスト)」についても解説していただきました。そのデータを見ると、1985年から現在まで、子どもの体力は低下の一途を辿っています。ここ10年で向上したと言われるものの、どの時点から比べて向上しているのかが大事だとのこと。データでは体力テストの測定内容が変わった1999年あたりの数値まで回復しています。やはり長期的に見ると、体力低下に歯止めが効かない状況だということです。
そんな中、奈良文化幼稚園のスポーツテストのデータでは、2018年と比べて現在も体力の低下は見られず、園児たちの体力維持が保たれています。当園では日々外遊びを中心とした子どもたちの体力づくりに励んでおり、その成果はデータ上にも表れています。そしてスポーツテストの他にも、当園では足指握力の測定の実施と足形をとっています。
福本先生がおっしゃるには、足指握力が強い子どもと、足の裏の形が良い子どもは、スポーツテストの結果が良いとのこと。今からでも体力は向上するので、足の指の力を鍛えるトレーニングなどの足育、裸足生活、また保温や保湿、防護などの必要な時は5本指ソックスを履くなどして、足から体力をつける方法を実践してみてくださいとおっしゃいました。
最後に保護者の方々も実際に、園にある測定器で足指握力を測っていただきました。案外力が出なかったり、予想通り足指握力があったりと、笑顔がこぼれる楽しい講演会となりました。